血管新生抑制について

血管新生抑制とは

血管新生とは、元々ある血管から新しい血管が形成されることです。ケガをしたとき、その傷口を治す為に血管新生が起こっていますが、がん増殖過程でも血管新生が起こります。がん細胞は自分自身が成長するために必要な酸素や栄養素を得るために血管を形成しようとします。
血管新生を抑制してしまえば、がん細胞は新しい血管を作ることができず成長ができません。また、がん細胞は新しい血管を利用して転移することがわかっていますので、がん細胞の転移を防ぐことができます。

血管新生抑制効果の検証

ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(HUVEC)を用いて、モズク由来フコイダン、メカブ由来フコイダンの血管新生抑制能を検証しました。

・実験方法
ヒト臍帯静脈由来血管内皮細胞(HUVEC)に濃度の異なるモズク由来フコイダン、メカブ由来フコイダンを添加し、培養を行いました。また、比較対照としてリン酸緩衝生理食塩水(PBS)を添加したもの(コントロール)も同時に培養を行いました。

血管新生抑制作用

(第8回国際自然免疫学会議発表)

血管新生抑制作用に対する各種フコイダンの効果
モズク由来フコイダン、メカブ由来フコイダン共に濃度依存的に血管新生を抑制しました。また、モズク由来フコイダンより、メカブ由来フコイダンのほうがより強い効果が見られました。

当法人は、「抗がん作用」「コレステロール低下作用」「血圧低下作用」「抗ウイルス作用」などさまざまな生理機能が解明されている「フコイダン」について研究を行なっています。